みなさま、こんにちは。
Masakiです。
児童虐待の件数が2017(平成29年)年度は133,778(13万3778)件発生し、過去最高の件数になってしまいました。
前年度比109.1%の増加です。
とても悲しい状況です。
平成29年度幼児虐待件数内訳
幼児虐待の内訳(平成29年速報値)
・身体的虐待 33,223件
・ネグレクト 26,818件
・性的虐待 1,540件
・心理的虐待 72,197件
幼児虐待の中で、心理的虐待が最も多いことがわかります。
心理的虐待とは、子供に対して罵声や大声で怒鳴り散らしたり、恐ろしい言葉を投げつけ、子供に恐怖心を植え付けたり、
兄弟間で差別的な扱いをしたり、夫婦間の暴力行為を、子供の前で行ったりすることを言います。
出典:子供虐待防止 オレンジリボン運動 子ども虐待とは
都道府県別幼児虐待件数(上位5県)
1 大阪府 18,412件
2 神奈川県 13,928件
3 東京都 13,707件
4 埼玉県 13,093件
5 千葉県 7914件
※大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県は都道府県データと市町村データを足したもの
幼児虐待件数上位5県における児童福祉司の数(平成29年度)
・大阪府 278人
・神奈川県 285人
・東京都 244人
・埼玉県 185人
・千葉県 154人
※大阪府、神奈川県、埼玉県、千葉県は都道府県データと市町村データを足したもの
※追記 2018/12/23
人数の抽出が間違っていましたので、修正しました。
相談受付の窓口は、基本的に地域の児童福祉士が担当することになります。
厚生労働省は、児童福祉の配置標準を変更しております。(平成28年8月公布)
児童福祉の基本配置人数は、児童相談所の管轄地域の
人口4万人に1人以上です。
幼児虐待件数上位5県の配置標準人数
・大阪府 人口8,831,642人(883万1,642人)
出典:大阪府 平成29年度大阪府統計年鑑(平成30年3月刊行) 第 3 章人 口
8,831,642人÷40,000人
≒220人
・神奈川県 人口9,183,257人(918万3,257人)
出典:神奈川県 神奈川県の人口と世帯 神奈川県人口統計調査結果 平成30年11月1日現在
9,183,257人÷40,000人
≒230人
・東京都 人口13,754,059人(1375万4,059人)
出典:東京都 東京都の統計 平成30年 毎月1日現在の推計
13,754,059人÷40,000人
≒344人
・埼玉県 人口7,362,941人(736万2,941人)
出典:埼玉県 町(丁)字別人口調査 平成30年1月1日現在 結果報告 県内人口
7,362,941人÷40,000人
≒184人
・千葉県 人口6,257,886人(625万7,886人)
出典:千葉県 千葉県毎月常住人口調査月報(平成29年) 市区町村別人口 平成29年1月1日~平成30年1月1日
6,257,886人÷40,000
≒157人
となります。
児童福祉司の配置標準の数と、実際の児童福祉司の数の差(平成29年人口よる)
・大阪府
220人-278人
=+58人
・神奈川県
230人-285人
=+55人
・東京都
344人-244人
=‐100人
・埼玉県
184人-185人
=+1人
・千葉県
157人-154人
=-3人
※追記 2018/12/23
人数の計算が間違っていましたので、修正しました。
幼児虐待件数上位5県のうち、
東京都は、大幅に児童福祉司の数が足りないことがわかります。
児童虐待は年々増えている傾向にあります。
2017年度(平成29年)は、133,778件に対して
・2016年度(平成28年)は、122,575件
・2015年度(平成27年)は、103,286件
この背景には、様々な要因が考えられると思いますが、
啓発活動により、地域のみなさまの意識が高くなり、子供に対して優しい目を向けるようになったことや、
政府や関係機関の広報活動により、児童相談所に相談しやすくなったことなどが要因としてあると思います。
先に東京都だけが大幅に児童福祉司の数が足りないと書きましたが、
年々増える児童虐待に対応する児童福祉司の数が足りないということは、
児童虐待に対応できず、
児童虐待の悲劇を繰り返すことにつながりかねません。
児童相談所の数を増やし、児童福祉司さんとの接する機会を少しでも多くすることが、
急務と考えられます。
また、児童相談所の数と児童福祉司さんの人数を増やすことと同時に、児童福祉司さんや児童相談所の職員のみなさまのカウンセリングの質を高める研修等も行った方がいいかもしれません。
児童相談所の数と児童福祉司の人数を増やすことについて
先ほど、東京都に児童相談所の数と児童福祉司の人数を増やすことが必要と書きました。
現在東京都には11か所の児童相談所があります。
・児童相談センター
〒169-0074
新宿北新宿四丁目6番1号
東京都子供家庭総合センター内
電話 03-5937-2311 練馬区、小笠原支庁
電話 03-5937-2314 渋谷区、文京区、台東区、豊島区、大島支庁
電話 03-5937-2317 新宿区、中央区、港区、千代田区、八丈、三宅支庁
FAX共通 03-3366-6036
・北児童相談所
〒114-0002
北区王子六丁目1番12号
電話 03-3913-5421
FAX 03-3913-9048
担当地域 北区、荒川区、板橋区
・品川児童相談所
〒140-0001
品川区北品川三丁目7番21号
電話 03-3474-5442
FAX 03-3474-5596
担当地域 品川区、目黒区、大田区
・立川児童相談所
〒190-0012
立川市曙町三丁目10番19号
電話 042-523-1321
FAX 042-526-0150
担当地域 立川市、青梅市、昭島市、国立市、福生市、あきる野市、羽村市、西多摩郡
・杉並児童相談所
〒167-0052
杉並区南荻窪四丁目23番6号
電話 03-5370-6001
FAX 03-5370-6005
担当地域 杉並区、中野区、武蔵野市、三鷹市
・江東児童相談所
〒135-0051
江東区枝川三丁目6番9号
電話 03-3640-5432
FAX 03-3640-5466
担当地域 墨田区、江東区、江戸川区
・小平児童相談所
〒187-0002
小平市花小金井一丁目31番24号(多摩小平保健所庁舎3階)
電話 042-467-3711
FAX 042-467-5241
担当地域 小平市、小金井市、東村山市、国分寺市、西東京市、東大和市、清瀬市、東久留米市、武蔵村山市
・八王子児童相談所
〒193-0931
八王子市台町三丁目17番30号(平成30年5月21日から移転)
電話 042-624-1141
FAX 042-624-3865
担当地域 八王子市、町田市、日野市
・足立児童相談所
〒123-0872
足立区江北三丁目8番12号
電話 03-3854-1181
FAX 03-3890-3689
担当地域 足立区、葛飾区
・多摩児童相談所
〒206-0024
多摩市諏訪二丁目6番
電話 042-372-5600
FAX 042-373-6200
担当地域 多摩市、府中市、調布市、稲城市
・世田谷児童相談所
〒156-0054
世田谷区桜丘五丁目28番12号
電話 03-5477-6301
FAX 03-5477-6300
担当地域 世田谷区、狛江市
現在東京都では、児童相談体制の強化に向けた、緊急対策を行います。
具体的には
児童相談所の体制強化
LINE相談の実施
警視庁との情報共有範囲の拡大
安全確認行動指針の策定
全庁一丸となった虐待防止対策の推進出典:東京都 児童相談体制の強化に向けた緊急対策について
などです。
詳細:東京都 児童相談体制の強化に向けた緊急対策について
児童虐待撲滅に向け、
私にできることがあれば積極的に協力していきたいと思います。
現在、南青山に、「港区子ども家庭総合支援センター(仮称)」を建設する予定があります。
東京都でも独自の児童相談所建設に向けて、計画を進めています。
先ほど、東京都に児童相談所の数と児童福祉司の人数を増やすことが必要と書きました。
児童虐待を防止するためには、児童相談所の数を増やすことは急務だと思います。
「港区子ども家庭総合支援センター(仮称)」の建設予定地である「南青山5丁目」では、
児童相談所建設に反対する人がいるそうです。
建設に反対する人は、ニュースなどのメディアによると、
・“南青山ブランド”に傷がつく
・意識が高い子との勉強についていけないのではないか。
・非行少年が集まって、治安が悪くなる。
などの理由を挙げています。
私の考えでは、都内である程度利便性が良く、極端に遠方でなければ、港区のどこでもいいと思います。
一番最優先することは、
一刻も早く児童福祉司と児童相談所の数を増やし、幼児虐待を未然に防ぐことなのです。
児童相談所は、そんなに忌み嫌う施設なのでしょうか。
児童相談所は、虐待被害にあった子供を保護する、
温かい場所だと思っています。
子どもが育つ環境は人それぞれです。
裕福な家庭に育てられる子供もいれば、貧しい家庭に育てられる子供もいます。
日本中で、同じ環境で育つ子供は一人もいません。
その中で、十分な食料を与えられない子供や“親の愛”を与えられない子供もいるのです。
そのような子供のために、“温かい手”を差し伸べてもいいのではないのでしょうか。
感想
児童福祉司の人数を増やすことや、児童相談所の数を増やすことは
日本の将来や、虐待に苦しんでいる子供のためにも急ぐべきです。
2018年3月に起きた「目黒女児虐待事件」で
殺された船戸結愛さんは
両親に何度もこう言ったそうです。
「もうおねがいゆるして ゆるしてください おねがいします」
「ほんとうにもうおなじことはしません ゆるして」
本当に“豊かな人”は
人に与えることができる人です。
自分たちの“儲け”や“利益”しか考えない人は、“豊かな人”とは言えません。
・「“青山ブランド”に傷がつく」 だぁ?
→白金台か麻布に引っ越してください。
その方が自慢できます。
・「意識が高い子との勉強についていけないのではないか」 だぁ?
→あなたのお子様が本当に“できる子”なら、
あなたのお子様が、児童相談所の子供達に勉強を教えてあげてください。
教えてあげた子供達が大学などに進学すれば、お子様も誇りに思いますよ。
・「非行少年が集まって、治安が悪くなる」 だぁ?
→非行少年は“愛”が足りないんです。
ぜひあなたのその“愛”で更生させてください。
ケチケチすんなよ!
ど~~んと与えてやれ!!
子ども虐待防止 オレンジリボン運動
※オレンジリボン運動にぜひご賛同ください。
あしなが育英会
※あしなが育英会に暖かいご支援をお願いいたします。
読んでいただき、誠にありがとうございました。
またお会いしましょう!
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